2025年1月19日に米国特許庁料金の改定がございますのでお知らせします。USPTOが公表している資料(“Final Rule: At-a-Glance”)によると、全体的に大幅な庁料金の値上げとなるようです。
今回の庁料金改定の主な点を以下に示します。
継続的出願に関する新料金の導入
- 最先の出願日(earliest benefit date)から6年以上経過の継続的出願*に対して2700 USDの追加料金
- 最先の出願日から9年以上経過の継続的出願には4000 USDの追加料金
*継続的出願:継続出願(一部継続出願)、分割出願を指す。
RCEの料金
- 一回目のRCEの料金:1360 USD(現行) → 1500 USD(改定後)
- 二回目以降のRCEの料金:2000 USD(現行) → 2860 USD(改定後)
クレーム超過料金
- 20を超える各クレームの超過料金:100 USD(現行) → 200 USD(改定後)
- 3を超える各独立項の超過料金:480 USD(現行) → 600 USD(改定後)
IDSに関する新料金の導入
- IDS提出文献の累積件数が51件~100件の場合の追加料金:200 USD
- IDS提出文献の累積件数が101件~199件の場合の追加料金:500 USD (以前に支払った金額を控除)
- IDS提出文献の累積件数が200件以上の場合の追加料金:800 USD (同上)
- 特許期間延長申請の料金:1180 USD(現行) → 2500 USD(改定後)
出願時の料金
出願時に必要な庁料金は約10%程度の値上げとなります。
- 出願料金:320 USD(現行) → 350 USD(改定後)
- 調査料金:700 USD(現行) → 770 USD(改定後)
- 審査料金:800 USD(現行) → 880 USD(改定後)
- 各段階の特許年金(maintenance fees)は約7.5%の値上げとなります。
- IPRやPGR等の審判関連の料金は約25%の値上げとなります。
意匠出願関連の料金
意匠出願関連の料金も大幅な値上げとなります。
- 出願料金:220 USD(現行) → 300 USD(改定後)
- 調査料金:160 USD(現行) → 300 USD(改定後)
- 審査料金:640 USD(現行) → 700 USD(改定後)
- 意匠特許発行料金:740 USD(現行) →1300 USD(改定後)
意匠出願では、多くの出願人が庁費用の軽減(small entity feesやmicro entity fees)を申請するようです。かかる状況下では審査業務コストを補うことができないため、意匠出願の庁料金の大幅な値上げに今回踏み切ったようです。
コメント
庁料金の改定日は2025年1月19日となりますので、特許出願、継続的出願、RCE等の予定がある場合には、お早めに対応されるのが良いかと思います。
現行の米国特許庁料金については本ページをご確認ください。